Q: 大半の人は『自分は、束縛されたくない!』と叫びたい時があるようです。
A: それは当然だろうね。 人間は、だれだって自由に生きたい。自由ほど、素晴らしいものはない。
自由があってこそ、人間は伸び伸びと、自分という翼を広げることができる。 自由のない、牢獄のような毎日は、だれだって、いやです。
みんな、自由に、正しく生きなさい!大いに、自由を楽しめる自分になりなさい!
自由に、自在に、世界中の人たちに貢献できるよう、羽ばたいてもらいたい。自由、大賛成です。
Q: ただ……問題は、『自由に生きる』といっても、実際には、なかなか、そうはいかないんじゃないかと思うんですが……。
A: そう思う?じゃあ、それは、どうしてだろう?
Q: やはり、質問にもあったように、親とか教師とか、周囲がうるさいですし─。
A: それなら仮に、だれも何も言わなくなったとして、そのときは、何をしたいんだろう?
Qさんが中、高、学生時代だったとしたら?
Q: そうですね……やっぱり、ゆっくり寝っころがっていたい─かもしれません。
A: なるほど(笑い)。その後は?
Q: その後は……一日中、マンガを読んでるわけにもいかないし……。
A: 読んでても、『自由』なんだよ。
Q: はい。でも、一ヵ月も、半年も、何もしないわけにもいきませんし。
A: そうしてても『自由』なんだよ。
Q: それはそうですが、やっぱり勉強が遅れると、自分が損だから、学校にちゃんと行って、勉強すると思います。
A: いやいや行くの?『自由』なのに?
Q: 『いやいや』というわけではありませんが、しかたないですから。
A: しかたないの?『自由』なんだよ。
Q: 困りました(笑い)。えーと、つまり何と言えばいいのか、自由といっても、今、好き勝手に暮らしたら、
後になって苦しむのは自分だから─。
A: 後になって苦しむというのは、後になって不自由になるという意味ですか?
Q: そうです。
A: すると、将来、自由になるために、今、不自由を我慢するということかな?
Q: そう言ってもいいと思います。
A: すると、『今は苦しくても頑張ろう』と決めたのは、だれだろう?
Q: 自分です。
A: 自分が自由に決めたの?
Q: そのはずです。
A: 『そのはず』とは、あいまいだね(笑い)。すべて自由なんだよ。
Q: はい。でも、中学、高校生だったら、働くといっても働き口もあまり無いし、かと言って、もしも、いきなり海外に
行けたとしても、言葉もできないし……。.やっぱり私なら、将来のために、一生懸命、勉強します。
A: Qさんは、まじめだから、そういう答えになったんだろうね(笑い)。
ともかく、人間は自由に生きる権利をもっている。その『自由』を何に使うかは、自分しだいです。
自由を『寝っころがる』ことに使う人もいる。『うんと努力する』ことに使う人もいる。
自由にした行動の、その結果に、『責任』があるのも自分です。どうなろうと、だれにも文句は言えない。自分が決めたんだから。
『自由』の裏側には『責任』がくっついている。紙の表と裏みたいなものです。
D,I